電話代行の見直しは、超過料金が出たときだけ行われがちです。しかし逆方向、つまり契約した容量を使い切っていない状態も同じだけ見直す価値があります。
上限400件のプランで毎月120件しか受けていないなら、払っている分の3割程度しか使っていません。ここでは過剰契約に気づく方法と、下げすぎを防ぐ手順を整理します。
過剰契約が起きる理由
まず、なぜ余るプランを持ち続けてしまうのかを確認します。
導入時に多めに見積もっている
契約時点では実際の件数が分かりません。取りこぼしを避けたいという心理から、余裕のあるプランを選ぶのは自然な判断です。問題は、実績が出た後も最初の契約を維持してしまう点にあります。
事業の変化が反映されていない
問い合わせ経路がWebフォームやチャットに移っていれば、電話の件数は減ります。主力商品が変わって顧客層が動いた場合も同様です。契約は自動更新されるため、こうした変化は自動的には反映されません。
使わないオプションが残っている
導入時に付けた多言語対応や予約受付が、実際には使われていないことがあります。月数千円でも年間では数万円になり、気づかないまま払い続けることになります。
見直しの判断材料を集める
感覚ではなく数字で判断します。必要なのは3ヶ月分の記録です。
上限件数の消化率を出す
直近3ヶ月の受電件数を上限件数で割ります。上限400件で平均140件なら消化率は35%です。3ヶ月続けて消化率が50%を下回っているなら、ダウングレードの検討に入る水準です。ただし季節変動のある業種は、繁忙期を含めた1年分で判断してください。
オプションの利用実績を確認する
契約しているオプションごとに、直近3ヶ月で何件使ったかを確認します。多言語対応を付けていて実績が0件なら、外す候補です。予約受付も、実際には折返しで対応しているなら不要かもしれません。
- 消化率が3ヶ月続けて50%未満 … プラン変更を検討する水準
- オプションの利用実績が0件 … 外す候補として確認する
- 対応時間帯の着信が偏っている … 契約時間の見直し余地がある
時間帯の分布を見る
24時間対応を契約していても、着信が9時から18時に集中しているなら、時間帯を絞る選択肢があります。逆に夜間の着信が一定数あるなら、そこは維持すべき部分です。
下げた場合の総額を試算する
判断は月額の差ではなく、超過を含めた総額で行ってください。ここを見落とすと、下げたのに高くなる事態が起きます。
超過リスクを織り込む
現在が月額35,000円で上限400件、下位プランが月額20,000円で上限200件、超過1件300円とします。平均140件なら下位プランで足りるため、月15,000円の節約で年間180,000円になります。
ただし繁忙月に260件まで伸びる場合、その月は超過60件×300円=18,000円が加わって38,000円となり、元のプランより高くなります。繁忙月が年2回あるなら、節約額は180,000円から36,000円を引いた144,000円です。それでも下げる価値はありますが、この計算をしておかないと判断を誤ります。
変更手数料と最低利用期間を確認する
プラン変更に手数料がかかる場合や、下位プランに最低利用期間が設定されている場合があります。一度下げると一定期間は戻せない契約なら、繁忙期の見込みをより慎重に確認してください。
下げすぎを防ぐ
コスト削減が目的になると、必要な部分まで削ってしまいます。
取りこぼしの単価と比べる
新規問い合わせ1件の期待価値が3万円の事業で、月15,000円を節約するために上限を絞り、月に1件でも取りこぼせば損失のほうが大きくなります。削減額と取りこぼしのリスクを並べて判断してください。
対応時間は慎重に絞る
件数が少ない時間帯ほど、そこにかかってくる電話は緊急性が高い傾向があります。夜間の着信が月3件でも、それが設備トラブルの連絡なら維持する価値があります。件数の少なさだけで切らないでください。
「本日の受付時間は終了しております」
この案内に切り替わる時間を早めると、その分の機会は失われます。
まとめ
過剰契約は超過料金と違って請求書に現れないため、意識して確認する必要があります。上限件数の消化率、オプションの利用実績、時間帯の分布という三点を3ヶ月分の記録で見てください。
消化率が50%を下回り続けているならダウングレードの検討に入りますが、繁忙月の超過を含めた年間総額で試算することが条件です。削減額と取りこぼしのリスクを並べたうえで判断しましょう。まずは直近3ヶ月の受電件数を上限件数で割ってみてください。